大腸カメラ（下部消化管内視鏡検査）

大腸カメラ検査（下部消化管内視鏡検査）は
肛門から内視鏡を挿入し盲腸から直腸までを観察する検査です。

このような症状はありませんか？

下記のような症状がある方は大腸カメラ検査（下部消化管内視鏡検査）をお勧めいたします。

便秘や下痢など排便の異常、便に血が混じる
便が細くなった
腹痛や腹部膨満感などおなかの調子が良くない
貧血と言われた
検診の便潜血検査が陽性であった
家族に大腸がんの人がいる
大腸ポリープを切除したことがある
大腸癌の手術をしたことがある

当クリニックの大腸カメラ検査（下部消化管内視鏡検査）について

鎮静剤（静脈麻酔）を用いた
苦痛の少ない検査
内視鏡専門医が対応
炭酸ガスを用いた検査で
おなかが張るなどの苦痛を軽減
内視鏡スコープや処置具は
万全の衛生管理

当クリニックは腸管洗浄液
（下剤）を選べます

患者さんによっては腸管洗浄液（下剤）が辛い…　というお話しを聞きます。
当クリニックでは腸管洗浄液（下剤）を選んでいただくことが可能です。
採用している腸管洗浄液（下剤）について解説いたします。

●モビプレップ

当クリニックで最も使用頻度が高い腸管洗浄液です。
『洗浄力の高さ』、『少ない内服量』、『味の良さ』のバランスが最も良い思われます。
便秘が少ない方や、便秘であっても排便コントロールが良好な場合、モビプレップ1リットルの内服で、腸管がきれいになるケースがが多いです。
味は『梅ジュース』に近い印象で、適度な塩気もあります。
※高齢者と腎臓機能が低下している方には使用できません。

●ニフレック

前述のモビプレップが発売されるまでは、使用されることが多い腸管洗浄液（下剤）でした。
ニフレックは体内にはほぼ吸収されないため電解質への影響が殆ど無く、洗浄力や味も含めバランスが良いことが特長です。
モビプレップに比べ、やや洗浄力が低く、内服量も多くなりますが、高齢者や腎臓の機能が低下している方にも安心して使用できます。

●ピコプレップ

ピコプレップは『内服量の少なさ（150mlを2回）』が最大の特長です。
他の腸管洗浄液（下剤）は1リットル〜2リットル以上の内服が必要ですが、150ml×2回で済みます。
合わせて飲む透明な水分についても自由度が高く、透明であれば、スープやリンゴジュースや炭酸飲料も可能です。
味もオレンジジュースのような印象です。
他に比べ洗浄力が弱い印象もあります。そのため頑固な便秘の方にはあまりおすすめはしていません。

●ビジクリア

ビジクリアは『錠剤』であることが特長です。
1回5錠を200mlの水で飲みます。15分ごとに内服し合計10回です。
2000mlの水とビジクリア50錠を内服することになりますが、『腸管洗浄液の味がどうしても苦手』という方にはおすすめです。
※高齢者や腎臓機能が低下している方、狭心症などの心臓に病気がある方には使用できません。

大腸カメラ検査（下部消化管内視鏡検査）の流れ

来院前

step1
診察予約

まず診察させていただく必要があります。直接ご来院いただくか、インターネットか電話で診察予約をお願いいたします。
ご予約いただく方がスムーズにご案内ができます。

step2
診察

診察で患者様の状態を確認させていただき検査の予約を行います。
場合によってはレントゲンでお腹の状態を確認いたします。
検査を安全に受けていただくために感染症の有無を確認するための採血を行います。
検査の説明や注意事項をお伝えいたします。
検査を承諾していただくことの同意書をお渡しします。
『説明書・同意書』等をご一読いただき記名したものをご持参いただけますとスムーズです。

step3
検査前日と当日の注意点は次の通りです。

検査前日

夕食は検査食（購入可能）や消化の良いもの（お粥やうどんなど）を食べてください。（便秘の強い方は前日の朝から調節をお願いいたします。）
野菜、海藻・きのこ・こんにゃく・果実の種などは控えてください。
前日の20時までに夕食を済ませてください
20時以降は水、お茶、スポーツドリンクなどは摂取していただけます。
飲酒は控えてください。
就寝前に下剤（錠剤）を内服していただきます。

検査当日

大腸をきれいにするために、液体の下剤を1.5～2リットル飲んでいただきます。
血圧や心臓の薬は検査当日の朝は通常通り内服ください。
糖尿病の薬は検査当日の朝と昼は内服しないでください。
腹痛などの異常がございましたらご連絡ください。
スケール3になれば下剤を持参の上、ご来院下さい。

step4
来院後

1おなかの状態や排便状況を確認させていただきます。: 排便状況によっては（まだ便が透明になっていなければ）追加の処置を行う場合があります。

2着替え: 検査着に着替えていただきます。

3肛門部に麻酔あるいは潤滑剤を塗布します。

4検査の開始（内視鏡の挿入）

検査は左を下にした横向きの状態（左側臥位）で開始します。鎮静剤を使用する際には予め点滴をさせていただき、鎮静剤の注射を行います。
肛門から内視鏡を挿入します。
お腹の張りを軽減するためにCO2（二酸化炭素）を使用します（肺疾患のひどい方には使用できない場合がございます）。

5検査

盲腸あるいは回腸末端部まで内視鏡を挿入します。途中で体位変換をお願いすることがございます。ポリープの種類、大きさによってはその場で切除いたします。切除が困難な巨大なポリープやがんなどは後日治療可能な病院へご紹介させていただきます。検査時間は個人差はございますが30-40分程度です。

複数のポリープを切除する場合、検査時間が長くなることがあります。

6検査終了後

鎮静剤を使用した方、ポリープを切除した方はベッドで30～60分程度お休みいただきます。
鎮静剤を使用した方は検査当日の車、バイク、自転車などの運転は控えてください。
検査結果は後日説明いたします。組織検査（生検）を行った場合、その結果は後日（1-2週間後）にご説明いたします。
注意事項を記載した用紙をお渡ししますのでご参照ください。

大腸カメラ検査で発見が可能な病気

大腸炎、大腸憩室症、大腸ポリープ、大腸癌、痔、炎症性腸疾患（クローン病、潰瘍性大腸炎）、腸管感染症（アメーバなど）の発見に有用です。
大腸がんの多くはポリープががん化することで発生することがわかっています。
このため大腸ポリープががん化する前に発見、切除することで大腸がんを防ぐことができます。
この検査により大腸がん死亡率が減少することが証明されています。
大腸ポリープのできやすい方は定期的な大腸カメラ検査をお勧めします。